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話せたらいいな

外国人の青年2人に道を聞かれた。
少しでも話せたら「君が思っているより遠いよ」と伝えることができたのに。
彼らは工事中の建設詳細が書かれた看板の地図と照らし合わせながら
ガイドブックを地図に当てはめるようにグルグルと上下を回してた。
聞かれたから「真直ぐだ」と応えた。
「ディス ウェイ?ディス ウェイ?」と何度も聞く。
僕も大きくうなずいたが、意外と遠いことだけ伝えれなかった。
話せるようになれたらいいなと思ったな。


昔、小さなホテルでトラブルがあって簡単な英語も通じないところで、
観光から帰ってきた僕にフロントの人が部屋のカギを渡すとき、
僕の目が寄り目になるくらい近いところでカギを立てて持って、
ゆっくりとイタリア語で説明をしているが、まったくわからない。
大切な事を話しているんだろうけど、まったく通じない。

街の安宿なのでそれほど国際的ではなく、
僕のベッドは転がってしまいそうに斜めだった。

ジェスチャーも通じないし、周りの観光客も気にしているが通じない。
僕は1人、宇宙人のような錯覚をおこすぐらいモヤモヤが溢れる。
でも、どうにか伝わりたい伝えたいと言う気持ちが伝わって来るのが凄い。
結局、紙を出して画を書いて説明するが、
芸術の都フィレンツェだからと言って安心してはいけない。
そのフロントの人の画が恐ろしく下手で全くわからん。
数字も下手で、、、いや、下手と言うか、日本人のような書き方じゃなくて、
なんかミミズが這ってるような字で、ある意味 芸術的で。

A4くらいの大きさの紙にお互いたくさん描き合ってやっと伝わった。
フロントの人が伝えたかったことは、

「お掃除のおばさんが僕が泊まっている部屋のカギを家に持って帰ってしまって、
その彼女が明日も休みなので、
このカギはスペアのカギだから絶対に無くしてはいけないんだ。」

と言う簡単な注意事項を伝えたかっただけなんだけど、
わかり合ったときの感動は今でも覚えてる。
周りで気を揉んでいたおじさんらの笑顔も思い出せる。

あのホテルの甘いカフェとクロワッサンが美味しかった。
ベッドは斜めだったけど。。。



あ、思い出したよ、このホテル!
シャワーが湯船の端っこに引っ掛かっている程度の場所に取付けてあって、
頭からシャワーをかぶるのが凄く難しかったんだ。

向こうの湯船は立方体をくりぬいた形じゃなくて、
スプーンで何度も掘り起したような三日月の船のような形だから、
湯船の端っこは滑らかな斜面なんです。
その船の先に少しかかるくらいのシャワーだし、
ヨーロッパですから水圧も全然なく弱いですから、
シャンプーを洗い流そうと思うと、片足を湯船から出して安定よく洗い流すか、
斜面に足をかけて身を乗り出して頭を流さないといけない。
で、斜面に立ち身を乗り出して洗い流した。
と言うことは、斜面に立っているところにシャンプーが流れて来るわけですから、
洗い流したシャンプーで滑って僕は額を船底に打ち付けて
そのままくるりと回転し、足を広げてYの字でフィニッシュいたしました。

湯船を動かして入れば良かったものの、
日本は湯船が動くなんてことありえないし、気付けなかったんだよな。
額のたんこぶが凄くて、次の日からあまり自分の写真を撮らなくなったよ。
by hisa_coff | 2010-02-12 01:16 | デイリー