今後の道筋

初対面で知らない人と車に乗るのは、なんともこそばい。
名前を言い合うだけであり、どんな内容の男かは探り合うだけである。
知っての通り、僕は天気の話もニュースの話も最近の話題もヘタクソになってしまった。
それは、「変な本ばかり読むからだ」とマイハニーにずっと言われつづけているが、
インターネットを開ければわかるような話なんて僕はまったく興味がないのです。
僕が興味を持つのは、目の前にいる人の今後の道筋しか興味がない。
なので、初対面では案の定すぐに「あなたのこれからは?」なんて聞けず、
無口な男になってしまうのです。

それは、僕が「僕の話は変な話だからつまんないよ」と線をひいている気もした。
どこかで「僕の感覚は変だから」と自意識過剰になっているのかもしれない。
「変だから」というのと「特別だから」というのは然程変わらない。
「あんたには解るまい」と線を引っ張ってるのかもしれない。
いかんのだよ。いかんのだよ。誰もが解ることしか考えたことないくせに、
無意識に「人とは切り口が違うんだ」なんて鼻を高めては いかんのだよ。

いかんいかんと助手席で思っていたら、
どうやらトイレのタイミングをふたりとも言い出せず逃していて、
駆け込んだトイレで便器を隣り合わせに用を足す。それからは、ほどけてゆく。
色々聞いて見ると、もう30になろうとしながら大学で勉強をしていると言う。
以前に通っていたのとは、違う勉強をしているようだ。
人当たりもよく楽しい男だけれども、重いものも背負っていた。
夢も大きかった。本当に大きかった。

「若いヤツはなんで夢見ないんでしょうね?」と聞いて来た。
僕はあまり夢のない人とは出会ったことないし、
夢や今後の道筋を無理矢理にでも聞いてやろうといつも考えてるので、
諦めてる人間にはあまり出会ったことがない。
出会ったことがあるのは、心の中にたまに顔を出す弱い自分だけである。
どんな人間にも少し突けば出て来る。
「私はこうしたいんだ!」と言うことは絶対に出てくるのだ。
それを大声で言ってしまったら 達成しなければいけない暗黙のルールが、
いつからか作られてしまったかもしれない。

何も成せなかったら「アイツは口だけだ!」と言われてしまうのを皆が怖がって、
飛び込むことも出来なくなっているのはもったいないが、
そんな人も突けば絶対に夢を語るのです。

世界で本当に夢が叶うのは67億人のうち1%と言われています。
それは誰が計算したか解りませんが、この考えで行くと、
あとの99%の人は思い通りにならない人生です。
僕もその中に含まれているだろう。

だけど、思い通りにならないのは、自分の体の外側(世間的な意)だけであって、
この自分が生まれて来たことを受け入れれば、内側はすべて思い通りに出来る。
内側とは、動く限りの身体や考えられる限りの精神は、自分の思い通りになる。
外側を思い通りには出来ないが、内側だけはある程度思い通りに出来る。
失礼かもしれませんが、身体的な問題があったとしても その範囲内で思い通りになる。
すみません言い方が難しいのですが、今存在してる僕そのものが目一杯自分でいられるのは、
自分である内側に目一杯意識を集中させて出来ることのすべてを充満させられるからである。
僕の身長や筋力や学力に関係なく、今ある能力だけは思い通りに動かせるのだ。

可能性と夢が直結することなんてなかなかない。
夢なんて可能性が無くたっていいのだ。
もともと可能性無しに生まれてくるのだから、
赤ん坊の身体的特徴を見たり、子供が興味を持ったものや
親の遺伝的才能があるんじゃないかと思い込んでみたりして、
将来の夢への可能性を考えなくても、決めつけなくても、
その人間がその人自身充満している状態はどこから見ても成した人にしか見えない。
それは、赤子にも幼児にも思春期の少年少女や老人にも可能で平等な成人方法であり、
人生を思い通りにする方法、そして、夢を叶える方法であると思いたい。

社会的に成すことは、成せない人がいない限り、成す人も出てこないけれど、
自分の中で成すことは、誰にでも出来、それ以上の幸福はあり得んのです。
外にばかり目が行ってしまって、僕も見失うことはありますが、
物質的なものでなく、沸き上がった心で充満している人がそばにいたり、
目にすれば、誰もが勇気をもらえ、嫉妬心もなく、
知らぬ間に自分も踏み出そうとしていたりするものです。
だから僕は全然知らない人でも夢や今後の道筋を聞いてしまうのかもしれません。
それを持ち帰って、僕は自分の力に変換するのです。


で、彼に今後の道筋を聞いてみた。
「次の次の信号を左に曲がります」と彼、
「あ、はい・・・・・」と僕。
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by hisa_coff | 2010-11-24 22:06 | デイリー