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サヨナラミルク

空港でどこまで見送れるのかと気にかかりながら、妻子のチェックインに付き合ってたら、
保安検査したならばゲートラウンジまで行けますよ と僕が伺う前に察して教えてくれた。
察することが出来るくらい僕の顔は何かを訴えていたのかもしれない。

産後、妻の心がシビアになるのは予想は出来ていた。
それは一度 流産しているからだ。流産し、彼女は女性として自信を無くした。
それを励ますが、僕も自分が男性として働いているのだろうか と自信を無くす。
だから恒大郎がお腹にいる間中、ずっと張りつめた心で過ごしていたのだ。
僕でさえそうだったのだから彼女の心はパンパンに張っていたに違いない。

もしかしたら流産を経験し、怖くなり子を諦めた人もたくさんいるかもしれない。
流産の多さもまた僕ら男性は何も知っちゃいない。
万が一だと思っていたけれど、よく考えてみれば僕の家系にもたくさんいる。
表で話すようなことではないだけにどれくらい多いのかわからない。
表で話さないことだけにひとりで抱え込んで悩んでいる女性や夫婦も多いだろう。
次は大丈夫か と、妊娠中怯えながら過ごせば、また流産する可能性も高くなる。
女性の苦悩をすべて知ることは出来ないにしても、
お産は女の当たり前の仕事だ などとエラそうに男どもは言ってはならん。
例え子が出来なくとも それ以前に目の前の女性を尊うべきだ。

同じように経験し、悩んで怯えている人に、乗り越えられることを知ってほしい
と、妻は言っておられました。
ので、流産と言う言葉を使うこと了承済みです。デリケートな問題ですから・・・。


空港で サヨナラミルクをさせてもらいました。
僕の中指を持つ手が小さな恒大郎さん。
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さ、がんばるぞ!
by hisa_coff | 2011-05-17 22:14 | デイリー