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飴玉


もうず〜っとあたためてきた物が消えてしまうのは、

自然なことかもしれない。

もうず〜っと忘れてた物と近い気がする。


噛まずに飴玉を大切になめてたのに、最後は平べったくなって割れてしまった。
気付かないくらいに消えてなくなってくれたら良いのに、
そんな気持ちをよそに最後は割れて小さく主張をする。

あたためて来た気持ちを濁すために、もう1つ口の中に放り込むと、
小さく割れたことも隠してくれて、新しい味で口の中はいっぱいになって、
この飴玉は最後まで割れないようにと、大切になめる。

小さな頃は耐え切れずに一気に噛み砕いて次の飴玉に手を伸ばした。
でも、さっきなめてた味など覚えちゃいない。
大人になった今ですら大切になめていても飴玉は最後に独りでに割れてしまう。

噛み砕いていたあの若さは今はないけど、あたため続ける愛情は身に付いたと思う。
でも、飴玉の気持ちまでは、今も昔も同じで結局何もわかっちゃいない。
甘い味だけを求めて、結局、何も変わっちゃいない。

もうず〜っとあたためてきた物が消えてしまうのは、自然なことかもしれない。

ず〜っとなめてるけど本当は忘れているのかもしれない。
あたためているのに本当は忘れているのかもしれない。
ただ、なめるよりも、ただ、あたためるよりも、
この飴玉の味が「小梅」だったと記憶することの方が大切なのかもしれない。



だから僕は、飴玉の正しいなめ方を知りたい。


たまには詩を書くよ。。ホント。詩人だから。。。何か遭ったわけじゃない。。。

飴玉_f0037239_1649247.jpg

              4:45くらいかな。










版/木村メイコ 陶/正木ナオ 2人展
2006.2.7.(火)〜2.19.(日)
場所:gallery shop collage(doujidai gallery)
12:00-19:00/最終日18:00まで 月曜日休廊
by hisa_coff | 2006-02-11 14:34 | デイリー