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コンプレックス

映画の日だと言うので朝早く家を出て六本木の映画館へ。
「愛を読むひと」を見た。感想は、心が本当に震えます。
今年見た中でも、いや、ここ数年の中でもそうとう感動した。
ケイト・ウィンスレットの演技が凄過ぎる。
あの演技の取り組み方は平行して何本も映画の撮影は無理だと言うのはうなずける。
タレント的ではないと言うか、本当に自分じゃなくなっていて、
オフショットを見たわけじゃないけど、演技すら不要なくらい役が浸透してるように見えた。

見てほしいので内容には触れたくないです。
小説の題名は「朗読者」です。是非、見なはれ!



映画を見ていて思ったのは、
愛ってのはコンプレックスそのものを好きになることじゃないかと思ってしまった。
ときめいたり、恋をしたりと、外見から吸い込まれる、
時代とともに移り変わって行くセンスや美しさとは違い、
コンプレックスはその人の持つ絶対的な魅力のような気がした。
自分にとっては魅力には見えず劣等感を抱くけど、他人から見たら神秘的でならない。
コンプレックスをかばい続ける奥に秘めた神秘さは上辺じゃなく、
人(恋人)の人生に踏み込まない限り見えてこない。

そのかばい続けるコンプレックスを知った時にハッキリするような気がする。
それを知って、更に好きになるか、本当に引いてしまうか、ね。
ようやく見えてきた絶対的な個性を受け入れない限り、長くは一緒にいられない。
外見的な美しさは慣れて行くし、そして衰えてゆく。
でも、コンプレックスに関しては物心ついた頃からその人自身がかばい続けて、
最も純粋な状態で成長するような気がする。

コンプレックスをかばって恋愛しなくても、
相手はその部分を見たいと思っているし力になりたいと思っていると思う。
完璧な人があまりモテない理由もなんとなくわかる気がする。



おやすみ。
by hisa_coff | 2009-07-02 02:28 | デイリー